オフサイド ビッチ/末下りょう
 
マンの彼女はそう簡単に妊娠したりはしない。フェラチオの時点でいかされるときもあるし、アナルがいいと言われるときもあるし、わざと中出ししてもあったかーいとか言って平気な顔でタバコをふかしたりしている。

そんなビッチをぼくは今、愛している。

多分ほかにも男が何人かいるだろうし、たまに名前を間違えられたりもするけれど、そんなビッチを心から愛している。未来ばかり気にしているぼくの友人はぼくの頭が変になったと思っている。

そんなビッチな彼女とはじめてデートしたとき、彼女は公園の芝生でサッカーをしていた少年達に混じってボールを裸足で追いかけはじめて、パスパスパスパスと叫びながら金髪をなびかせ美しく完璧なオフサイドでシュートを決めた。その瞬間にぼくは恋に落ちていた。

お尻を叩かれるのが大好きでバビンスキー反射が苦手な彼女

「地球外生命体が地球にコンタクトしてきた場合、人類の代表として最初に彼等とコンタクトするのは日本人が最適である」そうペンタゴンだかの機密文書に記してあるらしいけれど、その中でもぼくのビッチがナンバーワンだと信じている。


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