磁場、光/平井容子
意味不明な場所で会うんだよ
真っ白な怒りの板に
悔いを食ませ
流れた燐のほとばしりとは
ついさっきまで
この身体だったもの
としたらかすかな
ほんのわずかな瞬きで
吹きすさぶいまのなかに
埋没した二重だとして
限定された腕のなかで
影響されている
わたしは震源になりうるか
わからない
もう意識することができない
巻き込まれていく木の葉のような主人公たち
砕片だ、あかい
とにかく何かとても強いちからの延長
いなずまよ
わたし、というところですべてを切り捨てて
そこからはじめていく
逆流だよ
これは
意味不明な場所で
出会いつづけるんだよ
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