名前だけが年越し/yuugao
 
僕の膝下
君の四つ足と同じ高さ

これまで ずっと ここで
僕の膝下が追いつくのを
待っていてくれたわけじゃないと思うけど
今から数時間の"あいだ"だけは
僕のために
そういうことにしてほしい

君の前にあるこの道は
いったい いつから ここに あるのだろう
君よりの先輩なのかな
それとも後輩なのだろうか

僕は自分の年齢を知っているつもりでいたけれど
今では少し 自分のものではない気がしている

僕は君と同じで
「名前」というものだけが
なんだか年をとっていくように思えて仕方ない

僕は この「気持ち」だったらば
君に「待ってい
[次のページ]
戻る   Point(1)