夜会/織部桐二郎
 
びおろんの七彩の声

ちぇんばろにふらんすの

王朝楽やしめやかに

薔薇の舘に充つる一夜ぞ



歌姫の経りぬるしらべ

そのかみの妙なる夢に

うたひつつ双手を組みぬ

まらうどが心地やいかに


巻菓子に紅き酒もて

主なる媼しづけく

まらうどのもてなしなせり



王朝楽はふと止みにけり

ふりさけ見れば綺羅星の

耀くなかを馬車のゆく






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