薄明/
織部桐二郎
恩寵がわたくしの上にあつた頃
わたくしは「かれ」を感じなかつた
その手はわたくしを去らず
圓光のなかなにを識るともなく…
恩寵がわたくしの上にあつた頃
わたくしは「かれ」をさとらなかつた
戻る
編
削
Point
(1)