朝起きると嘘が生まれていた/
 

青空が全てを飲み込んで
見渡す限り空っぽになったような そんな日々が続いて
生まれた街を離れられずに
過ぎ去った人達の事ばかり考えている
未だそばにいる誰かの声を
自らの歌声でかき消しながら


歌はいい
どこまでも優しい
悲しい歌も 辛い歌も 憎しみの歌も
全てが同じように優しい
ずっと響かせていたい
例えそれが嘘しかないファンタジーであっても
ずっとずっと響かせていたい


「そんなに嘘ばかり重ねていたら
君の存在そのものが大きな嘘になってしまう」
何の本に書かれていた言葉だったか
今はもう覚えていない
その言葉は今も
擦り切れたレコードが奏
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