マウス ワイド シャット/和田カマリ
ええやないかビビー、減るもんやなし
「減るわ!ボケ。」
ダメだ、渾身の怒りも声にならない。おまけにこのおっさん、息が腐い。分厚い被り物をしていても、空気穴からうんこみたいな口臭が漂って来て、とてもとても目に沁みる。
いきなり、自分のチャックに手を掛けると、DCブランドのズボンをボクサーパンツごと脱ぎ捨てた。この時代遅れのバブル豚野郎め!
おチンチンを風車のようにぶん回すと、あたしの毛むくじゃらの小股に、擦り付けてきて、強制的に素股を始めたの。
はあ〜ん
はあ〜ん
マミー!マミー!
あたしの被り物のビロードのような肌触りに、母の名を呼びなが
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