頬杖をついたら/まーつん
 
り鳥たちを仰天させ
 ジェット気流をかき乱し

 大気園を超えかけた辺りで
 惜しくもネタ切れ、燃料切れ

 ひっくり返って現実に
 墜落しかけた僕の悲鳴を
 聞きつけた星々が手を伸ばし

 出番待ちだった、三日月の
 顎の上に載せてくれた

 見守る星々を前にして
 僕は机にかじりつき

 ついに、ついに、
 ホンモノの詩を
 書き始めたが…

 そのクサい内容に
 三日月がクシャミをし
 僕は、夜空に投げ出され

 暗い大地に瞬く
 電光の海に落ちていき
 再び悲鳴を上げかけたら…

 …ハッと夢から目が覚めて、
 ズルッと、頬杖が外れた。



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