走りゆく鏡/komasen333
走り始めた
向かい風さえも、今は心地いい
走り始めた
追い風に押され、心は晴れやかに
0から
1つ1つ
たしかな熱とともに
すべてが真っ白なまま
始まりを待ちわびている
走る意味に
囚われるのではなく
走る煌きに
まっすぐに染まっていく 高揚を選び取る
夢のような 道のりなのだとしても
幻のような 歩みなのだとしても
この今は
その今は
「何か」を夢見ている
「誰か」へと届けようとしている
走る心を見て
勇気づけられること あまた
走る鏡を見て
思い起こさせられること あまた
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