日々、折り紙/まーつん
 
負けて砂を噛んだ
 校庭の悔しさの記憶は
 ひび割れたプライドを象った
 欠けた小石の形の折り紙

 この
 雑然とした世界に
 戸惑いながら生きていき
 一日、一日を折り上げて
 記憶の棚に並べていく

 その日の始まりは
 何時だってまっさら
 一枚の白紙

 でも、
 紙に触れた指先から
 その日の彩が、流れ込む
 つい、と一息に染まっていく

 憂鬱だったら灰色に
 陽気に弾けたらレモン色
 のびのび出来たら、そら色で
 すくすく育てば若草色

 思い出を捨てる
 その日まで
 記憶の色に染まる紙

 過ぎ去った
 時間の結晶

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