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粒立ちのしない肉のゆらぎをしがんで
ぼくたちはそっと三角に座る
あるいは車座、巨大な塔を見る目は乾いている
たおやかにたましいがふるえ、る(降っている)
かつて地面だったかの女の喪を服すのだ

部屋にはすでに供物が設えてある。
ぼくたちは貪りながら待っている。
塔は根を張りひかり続けていた。
潤いに満ちた寒さが黙るだろう。

空間に侵犯し続けるあの
他人のことを示す指指があの眼をなぞるわけだが
うさんくさい皮脂の凝固よりも幼い、そう幼いころ
冬の、線が何本もささくれになって
曇りより曇らされたぼくたちと、(流れている)

やがて、

かの女の地表を跳ね回るぼくたちの呼吸は(止まっている)
あさはかにこいねがう塔の切っ先を見るように(止まっている)
ゆっくり、ゆ、っ、
くり、か、の、
じょの、のど、
ぼとけが、
おき、
あが、る、はつ、
ろ、さ、れ、るこ、と、の、
その、おと、さ、え、も、

串刺しになるだろう。
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