君の目はいつも夜/月山一天
久しぶりに夜が明けたと
寝言のように君が囁くので
久しぶりに
僕らは見つめ合うのです
恋のようだわ
と呟いた君の頬の上
確かに
光がダンス
毎回恋が近づくと
恋は私を愛してくれないのだと
言う君の目の奥
深く、深く浸透する夜の闇
見つめてしまった事
後悔す
る
恋を何度も明かす度
捨てなければいけない物が増えて
でも
捨てられない物が増えて
と
悲しそうに僕を見る
君の周りにはこんなにも
光が溢れはじめるのに
何時だって
水滴がまつげを膨らませ
光が
こぼれ
こぼれ
見えなくなってしまう
君の目はいつも夜
戻る 編 削 Point(4)