確かさ/寒雪
永遠なんてどこにもありはしない
見えない言葉なんて信じない
心のどこかでうずくまる
駄駄っ子な感情を
認めることが出来なかったあの頃
繋いでいた手のひらの
温かさが腕を伝って
表情に溢れ出しているんじゃないかと
照れくさくって
振り解こうと躍起になっていた
「もし」とか「たとえば」とか
仮定形の会話が上滑りしていることを
なんとなくは気づいていても
それを気づかないでいることが
自然な状態なんじゃないかと
思いこんで夕陽を見送っていた毎日
だから
首筋からだらだらと
どす黒くなった血液を垂れ流して
もがき苦しみ息絶えていった
きみの骸を目の前にして
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