だいたい それくらい/芦沢 恵
 

海に裏切られ 花に批難されたら

枯葉にも笑われる生き様


ヒューっと 大きく豪勢な車が

目の前を風のごとくに走り過ぎようとするよ

ハンドルにしがみついた女の人

なぜかすました顔だけは 止まって観えたりする

ただまるで 知らない人だったところが

笑える


シアワセって喉が乾くまで言ってみた


嘘を騙して そのまま生きて

誰にも気にされず

シアワセを噛み締めて

何だかとても有難い

有難いのであって

嬉しいのでも何でもない

そういうことが だいたい それくらい

ワタクシ的 非



(詩サークル「群青」11月の課題「非」提出)

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