雨曝しも厭わない/
雨慈ムシ
地平線の上に青く燃える空
胸が焼かれていく
目を開かない私を見て
赤目の鳩は首を傾げる
白い花なら要らないよ
たくさん土に眠って居るから
胸に飾った赤茶けた花
これで息が出来る
夕陽の中に飛び込んだ鳩
追い掛けて手を振りたい
長いこと
長いこと
此処に居て
根が張って絡まることに
気が付かなかった
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