有意義な時間/ichirou
 
ススキが風にゆれる狭い道の際に
錆びた譜面台が立っていた
譜面の代わりに
たっぷり枯れ葉を置いて
クスクス笑いながら先を行く

気がつくと
辺りはモノクロになっていて
鉄条網に囲まれた袋小路

もと来た道を戻るのは癪に障るけど
最終楽章に間に合えば
それはそれで有意義な時間
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