路程/唯浮
 
血潮の騒ぐまま

夜の徒然なるままに

繰り返す螺旋の疑問符

指でなぞる唇が冷え切って

斜め上を見やってみる

月と自分と枯葉の声

教えてほしいのは

問いかけてほしいのは

答えを知らぬふりをする

一つ目の角を曲がり

二つ目の角を曲がり

今では幾つ目なのか

もうそろそろ直進しても

妥協する肩を抱きしめて

嘯く道を誘われるまま

頬伝う潮のままに

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