霊感の鳥/
まーつん
透明な空に
透明な鳥が
飛んでいる
草を蹴って
跳ねる子供が
捕まえようと
手を伸ばす
晴れた空は入口
空想の世界への入口
透明な鳥は案内役
神様の家の鳥籠から
あちら、こちらへ
遣わされ
でも
掴まえるのは
至難の業
幼い目にはよく見える
経験の無さを、想像が補う
鳥もそれほど嫌がらない
皺のない手で捕えられ
願い事の囁きに耳を傾け
透明な鳥は
うんうんと頷き
幼い手から解放される
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