あのころ/にゃんしー
 
い城の奥で助けを求めていた

歩くこと、それ自体が困難
痛んだブーツの底が泣いてる
ツナギはすっかり汗くさいのに
もう走れませんなんて言わない

頭をぶつけて稼いだお金
こうらを転がしけちらす敵たち
最後にいきつく祝福のフラッグ
けど先はまだ長く続くから

セピア色の空の下
16色の物語
プラスチックの思い出
ツーコンマイクで「がんばれ」


あのころぼくらが見ていた夢は
電源スイッチ入れてももう蘇らない
煌々と輝くテレビ画面やあつすぎた
ACアダプタに教えてもらった
リセットなんかできねって知った

軽い黄色のROMカセット
息ふきかけてホコリを飛ばし
こっから先はふたりたび
どっからでも聞こえる「がんばれ」
そして8メガビットのラブソング

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