子どもが泣きやんで外に出ると
そこは荒地だった
子どもは笑って
駆け回り転んで空を見上げた
これまでのすべてが壊れてしまったと
歓喜した!
これは革命じゃない
大きな意志が望んだことだ、と
少し膨張した太陽と
月があった
星も、風も、土も水もあった
仄暗い夕べがやってきて
それでも乾いた喉をそのままに
頬に触れる風を感じた
幸福だった
すべてが終わったのだと、
あの忌まわしい
競い合い殺しあい弱い者を踏み躙る
殺伐としていく文明が
終わったのだと
ルシア、私はあなたに護られていた
私は、ただ
あなたの赤児のように