悠久かくれんぼの拡散/ゴースト(無月野青馬)
だったの
私が
教室での、あのグループからの仕打ちに
泣き濡れていた夜に
私のベッドサイドに
いきなり現れたの
「彼女」は
私にこう言ったわ
「貴女は一人きりじゃない。“私達”が付いているわ」と
私は
信じられなくて
誰の姿も見えないのに
声だけが聴こえてくる現状が
信じられなくて
初めは恐れたわ
初めは恐かったけど
でも
それでも
その声の主が
暖かい心の持ち主だということが
何故だか私には
だんだんと分かってきたの
信じられないことを
信じられるように
なっていったの
それからは
それからの日々は
まるで夢のよう
夢のようだった
私への
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