あの日覗き込んだ照準器の十字架Destiny/北街かな
 
くさんのヘリコプターがビリビリと泣き叫んで飛び溜まっていた。東西南北あらゆる方角からヘリは集まってくる。例年にないすさまじい数だ。

 僕の膝枕と化した彼女は言った「落ち着いて聞いてください。貴方が感極まって一週間ほど泣き叫んでいるあいだに、貴方のせいでほとんどのヘリはバラバラになって森や海に落ちていってしまいました。砂漠に落ちた機体だけは何故か助かりましたがそれらもほとんど埋まってしまって化石化が進んでおり手が付けられない状態です。ここに集まっているのは二年前のヘリばかりです。ヘリが無くてはどうしようもないですから私がいちごゼリーの中をくぐって未来へ行きタイムワープトンネル発生加速器をうばい
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