露草/
るるりら
声を ころし かなしみを押し殺していた人の
憂鬱の背中で
凪
蕾は 固く硬く 腑甲斐なさのひとふさ
人間だけが持つ
病
すべての荷をほどき 纏ってきたものを
お脱ぎなさいな
花
みずいろの花は 今日だけの命だから
ここに わたしのことばを ほおむりましょう
この潮騒のなかに しずかに置きましょう
詩は 凪
戻る
編
削
Point
(14)