twitter/葉leaf
僕たちの仕事は空に地球を書き写すこと 意味も理由もないけれど 昔から受け継がれてきた伝統のある仕事だ 今日も絵具と絵筆を持って 空に一つ一つ風景を描いていく やがて夜になり 夜の空には夜の地球を描く そうして遠い未来に空はもう一つの地球になり そこに行き交う人と自然の物語が始まる
寒さと明るさが棘のように降ってきた朝 僕たちは飛ぶことしか知らない 夜を突き抜けてきた希望の感覚が 芝生をしっとりと濡らしているけれど 僕たちは深海の静けさしか知らない 木々は根から葉に至るまで幸せに満ちて 町には人々の感情があふれる だけど僕たちは恒星たちの言葉しか知らない
ゆとりという恐ろしい病にかかって
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