ねぇ君/永乃ゆち
 



呼び声が音階になって
夜を揺らすから
ガソリンの切れた車も
走り出せるんだろう

笑い声が音階になって
朝を燃やすから
魂を失った人形も
歩き出せるんだろう


ねぇ君少し笑っておくれ

そうすれば僕は僕になれる

ねぇ君少し時間をおくれ

そうすれば僕は歩き出せる


さよならは簡単な事

生きる方が難しい


そんな中にあっても


ねぇ君少し

僕を愛しておくれ


そうすれば君は

自由になれるんだ



ねぇ君少し

ねぇ君

ねぇ








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