白い壁に手を/
番田
いていた
この街の中を流れていく人たち
僕にとっての友達とは何
そう思いながらも死んだ体で
酒を飲んでも得られるものの影もなく
白地図のような未来が
壁のハンガーに吊されていた
子供だった頃
愛されていたことに気づかなかった
夢だけに夢中でいられた頃だった
そんなことはどうでもいい
今はただ 本を読むことに夢中で
移り変わる日々が ただある
この前はカラオケで
雑誌みたいに 悲しい ページみたいに
誰にも 気づかれないまま
過ぎていくだけで
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