五五の唄/
佐々宝砂
仰向けば重たげに垂れる舌
首に添い肩に寄る手と脚と
なまぐさい銀色の銃弾と
夢でしか抱き得ない赤ん坊
空のいろ雨のいろ土のいろ
変えられず消せもせず創り得ず
肉体の放電を止めぬまま
楔打ち楔打ち酸化して
田園に吹きゆらぐビル街に
夜の釘解き放ち風を研ぐ
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