世界が振り向くまで/yamadahifumi
例えば、皆が大きな大人に見える時
僕は僕の心に火を灯す
・・・もう、どんな言葉も吐かれてしまい
・・・もう、どんな物語も描かれてしまった
人における幸福は全て決まっているのに
そして、そんな同級生達も先輩達も後輩達も皆
それぞれ、定められたコースをなぞっているというのに
どうして、僕だけが意図して都市の迷路に迷い込むのか?
どうして、こうやって電脳の街路で彷徨うのか?
・・・そんな事が気になる時、僕はこうやって
言葉を使い、自らの心に火を灯す
僕の親友は僕の魂だけ
僕の妻は僕の肉体だけ
僕の世界は僕の内部だけ
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