このまま/
加藤
ふっと吐いては にごる場所
何も聞こえない 日曜日
希望を消し去る 透明な空
甘さに飢えて来た黒猫が
皿をあさり 盗み出した
黒こげのフライパンは からからだった
私の目は小さく さらに小さく視界が狭まる
探して 隠して なくして行く
旅の始まり 旅の終わり
私の悲しみ 着地するぬくもり
痛み知らず 争わず
むなしく広がっていった ふんわりした匂い
止まることはない
くつろいで行くように続いて行く
けだるさは手にあまり 足取り遅く
このままでいい
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