19歳の季節。恋をしていました/凍湖(とおこ)
 
ス、しては誤魔化す


「双子」だと言われるよりも「お似合い」と言祝がれたいこの関係を


しあわせにぼく少しでも関われる喜びをもうなんと言おうば


カーテンに朝陽透かして黄金に染まるあなたの愛しき寝顔


君のこえ私の鼓膜溶かします今このとき永遠になる


しんかいで極彩色を放つ目のみえないサカナ。かれらの音楽


よるに書く、下書きの下書きの下書きのお手紙、きりがないです。


ひだり足くすり指爪黒く塗り、ひとりささやく「けっこんはしない 」


ぺたり腰下ろし気付くの這いつくばっている冷気きっとおばけだ


食紅を一滴落とすわくわくとあかい花びらひろがる花瓶


白く息漂う夜にうつむいて髪で隠すなきみのかなしみ
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