きみの空へ/yo-yo
ひとつ
そして春は
桜の花びらのひとつ
きみを見つけられないままで
運動会が終わってしまう
きみはわたしを避ける
目をそらし足早になるきみが好きだ
きみの名前がいっぱいの
ノートにわたしはキスをする
せんせい、
知ってますか
キスって鉛筆の味がするんですよ
わたしは
逆立ちもできます
バク転もできます
逆さの空をつかんだら
きみが見つかるだろうか
地面に両手をついて
万国旗の空へジャンプする
青い波紋がひろがって
わたしぼっちの
いつかの空
どこに隠れているんだ
きみは
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