ダム（東京?）/英水
　
スレチガイが満ちている
耳を塞いでも満ちている

あたりかまわず、スレチガイをボタンで
留める。留めてゆく。留める。留めてゆく。

白いイソギンチャク遥鳴して萌えている。
燃える。燃えている。燃える。燃えている。

スレチガイに滲む、吐く息はビルに白く
萌えている。燃える。萌えている。燃える。


立ち枯れ尽くす木などにはなれない
ゆゆゆ　ゆれゆ　ゆ揺れてしまう。
押し出された環状線のひひ　ひめ　ひ悲鳴を聞いて
ふふふ　ふみふ　ふ踏み出している

シナプス、この領域へ、無断で立ち寄る



私　　　　　　　　　　　Ｘ　　　から外れたスレチガイと
あなた　　　　　　　　　Ｙ　　　から外れたスレチガイが
　　　　　　　　　　　　Ｚ　　　層をなしてアクア紀



アスファルトは、私の鋳型を編んでいる
わずかな加重で凹んでしまう東京の地面に　はまれ
ボタンダウンなイデタチのまま　




東京、スレチガイに沈没している
いや、むしろ、沈没させて、固めてしまえ

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