いつかきっと生まれ変われる時まで/黒髪
汚染された少年は
灰だらけの翼を広げて
身を抱いている
汚染された少年は
ろくでもない世の中から
隔絶されたいと願っている
心が血を流し
私は気を失いかけ
果てのない悲しさに
果てを見ようとする
ふざけた世の中
何も信じられないこの世
ただひとつぬくもりの中の
灰だけを掴んで
何処へ飛び立つのだ少年
異形の怪物だけに身をなぞらえて
自分が損なわれてしまったと思い悩み
全てろくでもないと言い聞かせて
そうかこれが人間というものかと絶望の淵に立って
いつまでも消えない染みをゴシゴシこすって
潔癖主義を深く反省して
ついに訪れない救いの存在に頭を向けながら
菫の花咲く頃
丘のてっぺんで
陽の光に真実を願って
涙を流しては嗚咽を漏らし
消えない罪を悔い懺悔し
このような未熟さと破廉恥な物事をゴミに出しては
儚く思うぺんぺん草の
忘れがたい記憶を探りながら
愛と命に赤い祈りを忘れていないから
彼はきっと光るだろう
生きているから光るだろう
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