記憶のない誕生日/
石川和広
記憶のない誕生日
うまれたからだならなんだかしらないがとてもつきはてるにははやすぎのびていくいとはほそくたよりない
昔の誰かの考えを辿る
遡っても白いだけ
白いだけに父
の
乳と、父はジョークを飛ばしたのはいつだ
帰ったら赤飯だ
家族がいる
楽しい呪い
空笑で祝う
みんな優しい
赤飯は母の好物
しかし
つぶさにみると
あれは
見事な豆の色
赤とはいえない
かすかな気掛かりだ
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