校庭の影たち/朧月
 
いつでも心配があるから
私の背中は少し重い

そういえばランドセルは重かった
ぜんぜん魅力的じゃなかった
どうして背負わなきゃいけないのかと
毎日おもっていた

それをあけたりしめたりして
毎日が過ぎていくことが
いやで早くそれがいらない年齢になりたかった

知らなかったんだ
いつまでたっても荷物がなくならないことを

みんな同じかばんを背負っていた頃
みんなおなじ影をしていた
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