砂絵/朧月
 
海から遠い場所で
服についた砂をはらう
風にのってかえる砂は海へ

夏の夕方は
暑さの残り香がぺらりとおちて
いっぽ いっぽ秋にむかう

後ろ姿のこどもは
あなたかもしれない

反省している花のように
首をかしげて

時をつないでおけたらな
どこかへゆきたい
ゆきたくない
私のまよう気持ちと影はゆれて
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