雨/
佑木
同じ夢を見ている
気が付けば その部屋にいる
知らない部屋が そこにあり
そこから出発しなければならない 私がいる
なぜいるのか そこはどこなのか 分っていない
いくつもの夢をみて 疲れて 眠って そして目覚める
見慣れない窓の景色 見慣れた外界の風景
「これがすべてではない」
そのメッキのドアノブ
軽く捻って 入ってゆくだけ
同じ夢を見つづけて
永遠のなかの 一瞬のなかの
どこかで出逢ってきた人たちと
初めての顔で きょう 同じ夢を見ている
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