「ふるさと」/
佑木
て拭き取るが また溢れる
納期の迫った仕事が出来ない
「ラジオ聴いてる場合じゃなかった・・・」
移住してから今日に至るあいだ チリの地で
故郷を思い幾百回と
若き頃より 農場の労働の合間に
遠い西の空を仰いで あなたはひとり
歌いつづけてきたのだろうか
ふるさとの懐かしい山々 田畑 吹く風
夕日に向かって歌っているあなたの姿が
浮かんでくる
あなたの声が 日本人の澄んだ細い声が
日々を精一杯に働く世代にも届いている
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