空と町と人が忘れていく/創輝
 
空には、小さい雲がある。
この町には、ぼくがいる。
ぼくの友人の「友達リスト」にぼくはいる。

空の青は いつか小さな雲の存在を失い、忘れるだろう。
この町は こんなちっぽけなぼくの存在なんてすぐに忘れてしまうだろう。
いつかぼくの友人の「友達リスト」からぼくは抹消されるだろう。

移ろうものをとめる術をぼくらは持たぬ

きっと仕方のないことなのだ
この星が生まれて幾億年 こんな出来事は当たり前すぎる。
それでもぼくはたまらなく悲しみを覚えてしまう

だけども

空の青は 小さな雲を忘れることを許された
小さな雲は形を変えて 終わりの知れぬたびを続け
自らもまた
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