質屋/ビル
 
小鹿を狙う豹が 音を殺して忍び寄るように

卵を産み落とすために ウミガメが穴を掘るように

盗まれたフルートを 諦め切れない心のように

解れて余った糸を 鋏でそっと切り離すように 

日に焼けた肌から 滴り落ちる汗のような

無窮の月日を経て 岩を穿つ滴のような

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