み・み/石川和広
 
うるさすぎる世界


のに無駄な音はないの

拾うために
あなたの言葉

街を歩く
電車にのりこむ

(必要がなくなりつつある金属のクサリの) ウルサイ!

耳栓をつけている
いつも
いつも

わたしは耳が良すぎる
様々な音の連なりにあなたを失いかける


最近の耳栓は性能がいい
近い人の声だけ聞こえる

もうすぐそばに
あなたの声が聞こえそうなんだ

遠い音の波を聞きたいなら
目の前の色感応にたずねる


僕は
海が
みたい
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