「いたみをしっているあしあと」/玉兎
 

あのときより
たくさんことばをしって
いたみもしって
やさしさもしって

なのに

すべてを
あなたにじょうずに
つたえる
すべがなくて

よるのおとを
ききながら
ひやした
しじま

だきしめて
のりこえても
なお
あしあとをたどるばかり
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