非業の朝/半知半能
 
い込まれる夢を見ながら
    水平線を思っていると
    胸に埋め込んだ時計が疼くので
    壊れた携帯にすがりつきます
    まだ目は覚めないままです

     食べられるために作られた数の子と
     世に生を受けるために産まれた数の子と
     どちらが美味しいかといえばそれは後者であり
     年を経るごとに
     胃内壁には一言未満の思念体がぢりぢりと蓄積されていきます

      (雪がびちょびちょ降ってくる!)
      (いよいよ永訣の朝である!)


       鬱蒼と
       僕の日が昇る


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