祖母へ/はなもとあお
 
祖母へ


人間関係は
一瞬にして生まれ変わらない
本当は
どうなりたかっただろう


投げ掛けた言葉が
自分の身にふりかかる
反省しても
もうどうにもならないかもしれない


一度、言葉で傷つけた心
癒すことは
手のひら返して取り繕っても
身体を動かす底まで届かないから


今日、新しい夏服を買いました
おばあちゃんも
涼しい服装で、エアコンを使って
ひとりの時間を乗り越えて

わたしは
おばあちゃんと真逆に
自分を偽ってきたけど
それも誰の為にもならなかったよ


我慢は我慢でしかなく
物事は
なるようにしかならないのかもしれ
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