また明日/nonya
「あいつどこ行ったんだろ」
「ずっとオニやってたもんな」
「怒って帰っちゃったんじゃないの」
「あいつヘンジンだからな」
「もうそろそろ帰ろうか」
「帰ろ」「帰ろ」
「それじゃ」「また明日」
遠い日のカンケリ
トラクターの下にもぐり込んだ
あまりにも無謀な僕を
誰も見つけてくれなかった
慌てて這い出した僕の足元で
空缶の細長い影だけが
とろけた夕日に浮かんでいた
いつもやりすぎてしまう
書きかけの自画像の僅かな余白まで
正体がなくなるまで塗り潰してしまう
いつもやりすぎてしまう
気がつくと遊びと本気の境目が消えて
帰れないほど遠くに来てしま
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