千切れた影は何処へ行く/
灰泥軽茶
空高く晴れ模様
影は濃く
潜る深い意識の世界へ
アスファルトに映る
私の影は
生き生きとしていたので
ずうっと眺める
影は何かを話したくて伝えたそうだ
空を見上げると大きな雲が
すうっと時間の流れとともに移ろい
それに従うように
気球のように周囲の音を吸いこみながら
影は伸びては膨らみ
私から千切れたと思ったら
風にうまく乗りどこか遠くへ飛んでいった
戻る
編
削
Point
(7)