空舟は希望する(うつおぶねはきぼうする)/こしごえ
 
い始点はてさて
  響き  ますのでしょうね。有り難う
御礼参りでございますあちらより
すすみすすむ すみあがる
ひとしずくも零されずにあのいのちは

そうするしかなかった
私の。つかんだ宙の水影
をてばなしたてのひらに遺った
声はいまも
絶望を喪失した高さで響いている
空ろな胸の深奥
この青ざめた年輪の

とめどないささやき
あなたへ
拝礼する、されど平らに
視線を。静寂と
透きとおって行く
暗く光る
道を真っ直ぐ 真っ直ぐに
(うれしいけれどせつないねぇ)
果して そうか
私は、














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