天使は川辺にて/
あ。
それから、ぼくたちは
かくれんぼをした
十数えて目を開けて
探したけれどきみはいなくて
それなのに、例えば
ぼくの腰近くまで伸びた草だとか
時折何かがはねているせせらぎとか
どれもこれもがきみに見えて
幻だったのかもしれない
風を含んだ長い髪も
夕焼けを飲み込む深い流れも
夏、さえも
きれいだ、とても
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