愛のかたち/風船
頑なな扉を
こじ開けた
君の言葉に
悶え続けるとは
確かな
居場所を作って
俺を
動かし始める
確かに
流れ始め
生暖かく
収縮して
凝視している
俺は
感じられる
感触
理解できないそれ
もしくは
確実でないそれ
いはば朦朧と
確実に
かたちになって
誰に
迫るのだろう
いつも
思うのは
愛おしさって
支配されることなの?
その肌から
発散する
かすかに混ざる
優しさは
ゆっくりと
滑らかに
光沢を放ち
力強く
俺の中を
遡上する
苛立ちを
分かるまい
感じるかい
疼いている
誰かの
微かな慄えを
トロトロと
呻きに
溺れ込んで
啜る他ないだろう
戻る 編 削 Point(0)