時の中の表現/yamadahifumi
私達は過ぎ去っていく
時の流れと共に砂塵の一粒と同様に
全てはあの星の明滅のようにゆるやかに来ては流れ去る
もちろん、「今」という時だけを全てと考え
享楽と無為に過ごす事もできるが
それでも、時は流れ去っていく
私達がたとえ、不老不死になろうとも
流れ去るべきものはやがて流れ去る
時の流れをもう追うな
むしろ、時の流れに逆らって泳ぐべきだ
時間が何であるかを僕達の魂はよく知っている
なのに、肉体がついていかないとはどういうわけか
時間が「時」と共に過ぎ去っても
魂に刻印された痛みと悲しみは
次世代の人間を創造するだろう
その人間にしかできない表現が
外側に現れる事によって はじめて
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